内臓のたるみが自律神経を狂わせ過食症を誘発させる

過食症とは、大量の食べ物を限界まで食べ、その後に自己嘔吐を繰り返すこと行動の総称です。

具体的には、過食の後に意図的に吐き出したり、嘔吐を促す薬物を使ったりして、摂取したカロリーや食べ物を体外に排出しようとする行為を指します。

過食嘔吐の特徴は、過食行為によって大量の食事を摂取した後に罪悪感や恥を感じ、その気持ちをコントロールするために嘔吐行為に至ることがあります。

 

過食症の発症率は女性に高く、女性ホルモンや社会的な圧力による体型への感受性が影響しているとされています。

美の標準や体型に対する社会的要求が女性に対して強く、自己評価が容姿に依存しやすい傾向があることが、過食症になりやすい要因として挙げられます。

 

過食症は社会的な変化や学業・就職などのストレスが影響しやすい10代から20代の若年層に発症することが多いとされていましたが、

近年ではアラフォー、アラフィフ、アラカンの中高年世代においても発症が増えています。

 

40～60代の女性は

  など、様々な要因が重なります。これらのストレスや変化によって、食べ物を心の支えとして過食症に陥りやすい傾向にあるのです。

 

 

過食症は、体重増加や食べ過ぎによる健康リスクに関してよく知られていますが、美容への影響については意識されることが少ないかもしれません。

しかし、過食症による美容へのトラブルやリスクは決して軽視できません。

ここでは、過食症がもたらす美容への弊害の事例についてお伝えします。

 

 

☑ 過食による体重増加と脂肪蓄積

　過食症の状態は精神的なストレスを引き起こしやすくなります。

ストレスが長期間続くと、表情筋が慢性的な緊張状態を維持してしまい、表情が硬くなったり、筋肉の収縮が弱まり、

顔のたるみやシワが増加しやすくなります。

また、自律神経が乱れて表情筋のバランスが崩れると、ほうれい線が目立ちやすくなります。

 

☑ 栄養バランスの偏りと肌の衰え

　過食症の状態では、高カロリーな食品や甘いものを過剰に摂取する傾向があり、栄養バランスが乱れやすくなります。

栄養のバランスが偏ったり、不足すると、肌の乾燥やくすみ、シミの増加など、肌トラブルのリスクが高まります。

また、体内のナトリウムバランスが崩れ、体内に余分な水分が溜まりやすくなり、顔が腫れたり、むくんだりします。

 

☑ 栄養不足と髪の質の低下

　過食症による栄養不足は髪の成長にも影響を及ぼし、頭皮の乾燥やフケ、抜け毛の増加や髪の質の低下などが生じやすくなります。

また、栄養不足や睡眠不足が続くと、血液循環の乱れや皮膚の代謝が影響して目の下にクマが現れます。

 

過食症による過度な食事摂取は内臓脂肪の増加を引き起こし、心血管疾患、高血圧、糖尿病などのリスクを高めることが知られています。

ここでは、過食による内臓脂肪増加のメカニズムとそのリスクについてお伝えします。

 

 

☑ 内臓脂肪増加とメタボリックシンドローム

　過食によって高カロリーな食品や加工食品の過剰な摂取が増えると、その余剰エネルギーは脂肪として体内に蓄積されるため、

内臓脂肪が増加してメタボリックシンドロームのリスクが高まります。

メタボリックシンドロームは、肥満、高血圧、高血糖、高脂血症などの代謝異常が同時に起こる状態で、心血管疾患や糖尿病のリスクを高めます。

 

☑ 内臓脂肪増加と炎症性サイトカイン

　過食によって脂肪細胞が増加し、内臓脂肪が増えると、内臓脂肪が炎症性サイトカインと呼ばれる物質を分泌しやすくなります。

これは、体内の炎症反応が活発化することを意味し、長期間にわたる炎症反応が続いてしまうと、心血管疾患や肥満、2型糖尿病、

がんなどの疾患の発症や進行のリスクが高めます。

 

☑ 内臓脂肪増加とホルモンバランスの乱れ

　内臓脂肪は、ホルモンのバランスにも影響を及ぼします。

過食によって増えた内臓脂肪が女性ホルモンであるエストロゲンの働きを阻害するため、月経不順や更年期障害の症状のリスクが高まります。

 

更年期の症状についてはこちらで詳しくお伝えしています ▶

 

食べても食べても満たされない感情でだったり、満腹感はあってもついつい食べ過ぎてしまうなど。

過食症に陥ってしまうのには、2つの要因が影響しています。

 

 

心身の状態が密接に関わり、過食症の発症や悪化に影響を与えています。

 

 

 

 

過食症は、ストレスや不安感などの精神的な問題が一因となることがあります。

ストレスや不安感が長期間にわたって続くと、心のバランスが崩れ、食べ物を求める欲求が増してしまいます。

食べ物は一時的に心の安らぎをもたらすことがあるため、ストレスや不安を抱えた時に、食べ物を手段として心の安定を求めることがあります。

また、自己評価の低さや対人関係の問題、過去の過度なダイエット経験なども過食症のリスクを高める要因として挙げられます。

 

 

内臓下垂は、内臓の位置が変わることで内臓機能に影響を与える状態です。

内臓の機能低下によって自律神経が調整できなくなると、更なる内臓機能の低下やホルモンバランスの乱れを引き起こしてしまいます。

内臓の分泌物とその機能の影響によって食欲を抑えることが難しくなり、過食症などのリスクが高まります。

 

 

☑ 胃の下垂と胃の動きの低下

内臓下垂により胃が下に垂れ下がると胃の動きが鈍くなり、消化が遅れてしまいます。

胃の動きが低下すると、食べ物の消化が遅くなり、満腹感が得られずにさらなる食事を欲することがあります。

この状態は、腹部の不快感がストレスを引き起こし、そのストレスへの過敏な反応によって自律神経は乱れやすくなり、さらなる内臓機能の低下を誘発してしまいます。

 

(グレリンの分泌と食欲増加)

胃からは「食欲を促進するホルモン」であるグレリンが分泌されています。

胃が空になるとグレリンの分泌が増加し、脳に食欲の信号を送りますが、内臓の機能低下によってグレリンの分泌が過剰になると、食欲のコントロールが難しくなり、過食症のリスクが高まります。

 

☑ 腸の下垂と栄養吸収の低下

腸の位置が下に垂れ下がると、腸の動きが悪化し便秘のリスクも高まります。

便秘は体内に老廃物や毒素を留め込む原因となり、これが体調不良やイライラを引き起こす要因にもなります。

体調不良やイライラは自律神経の乱れ、さらなる内臓機能の低下を招いてしまいます。

また、栄養の吸収機能も低下するため、体内へのエネルギー供給が不足し、体がエネルギーを補充しようと食欲を促す信号が送られ、過食のリスクが高まります。

 

(レプチンの機能低下と満腹感の欠如)

脂肪組織からは「満腹感を促進するホルモン」であるレプチンが分泌されています。

食事などで脂肪組織の量が増加すると、レプチンの分泌が増加して脳に満腹感を伝えていますが、内臓の機能低下によってレプチンの分泌が減少すると、満腹感を感じにくくなり、過食症のリスクが高まります。

 

☑ 血流の妨げと自律神経の調整への影響

腸が下垂すると腸間膜の血管が圧迫されてしまい、腸の血液循環が悪くなり、脳への酸素供給が減少してしまい、自律神経のバランス調整に影響を与えます。

脳は内臓の状態を感知し、適切な自律神経の働きを調整していますが、血流が妨げられるとこの調整機能が乱れて、食欲やストレスの調整機能が乱れ、過食症のリスクが高まります。

 

(セロトニンと衝動的な逃避)

胃腸からは、「心の安定や幸福感をもたらす神経伝達物質」であるセロトニンが分泌されています。

内臓の機能低下によってセロトニンの分泌が減少してしまうと、ストレスを感じた時などに食べ物を摂取して心を落ち着かせようとする衝動が働き、過食症のリスクが高まります。

 

 

内臓と自律神経は密接に関係しています。

内臓のたるみによる機能低下が起こると、自律神経が乱れ、脳がストレスを感じやすくなります。

同時に、増加したストレスは内臓機能の低下を招きます。

このため、精神的な不安定さや内臓分泌物の影響によって、過食を誘発する負の循環にハマってしまっている方が多くいます。

過食症はストレスとホルモンの影響を受けている為、頭では理解しているつもりでも、その食欲をコントロールすることは難しいでしょう。

 

食生活が乱れている方は、内臓下垂によって臓器の動きが衰えていることが原因である可能性が高いです。

だからこそ、過食に対する自分の弱さを責めるのではなく、内臓の機能維持に意識を向けることが大切です。

 

 

  

 

 

 

 

各種の施術において、個人差もあり、全ての症状の改善をお約束できるものではありません。

特に、過度な飲酒や喫煙習慣のある方は、ご期待に沿えないこともあり、場合によってはご遠慮いただくケースもございます。

 

 

 

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